はじめての独立開業!気をつけるべき各種手続き
サラリーマンとしての立場から脱却し、自ら独立して事業を始めることができます。
しかし、仕事に関わる各種の手続きについて、自らこなしていくことが求められます。 独立に際して、責任ある立場として必要な各種の準備をこなすことが大切です。
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福利厚生と納税
企業勤めから独立して開業するという道を選ぶ際には社会的に留意しておかなければならない点が2つあります。 それは、企業によって提供されていた福利厚生がなくなって自分で手配しなければならなくなるということと、税金を納めなければならないという点です。 福利厚生の面では国民健康保険や国民年金への加入手続きが必要になると共に、企業の共済などから脱退することになってしまうため、加入する保険の見直しが必要になります。
また、退職金をもらうことができないので、老後の資金を考えて積み立てを行うなどの将来的な視野を持つことが大切になります。 一方、納税はそれよりも大きな負担となりうるものです。 企業勤めのときには給料から自動的に天引きされていた所得税ですが、独立する以上は自分で計算して支払わなければなりません。 その確定申告の方法も比較的書類の準備が容易な白色申告と、複式簿記による帳簿の準備が必要になり、やや書類の準備は煩雑になる青色申告があります。 青色申告を選ぶと控除を受けやすいことから起業する以上は節税のために青色申告をするのが得策です。
また、事業税や消費税といった税金の納入も必要になります。
こういった税金の計算を行えるソフトウェアが開発されている他、税理士に依頼して書類の作成や税額の計算を行ってもらうことも可能です。 事業に費やす労力や時間と、経理に費やす時間とのバランスを考えて独立した際の税金の扱いの仕方は予め考えておくとよいでしょう。2
保険・年金はどうすればいいの?
個人事業で独立起業した場合、社会保険については会社員だった時と比較すると大きく違ってきます。 その点をよく理解し、必要な社会保険手続きを行い、必要があれば任意の公的制度の活用や民間の保険会社との契約より、自分や家族に関するリスクに備える必要があります。
◆ 年金について
年金についてですが、国民年金の第二号被保険者ではなくなるため、配偶者を含めて第一号被保険者になる手続きを市役所等で行うことが必要です。
老後の年金受給に関しては、独立後、国民年金保険料を支払っていけば、老齢基礎年金及び会社員の期間に対応する分の老齢厚生年金を受給できます。
さらに老後の一時金や年金額を増やしたい場合には、付加年金、個人型確定拠出年金の活用や国民年金基金への加入を検討するとよいでしょう。
◆ 保険について
公的な医療保険については、これまでいた健康保険の任意継続被保険者になるか国民健康保険に加入するかの選択をする必要があります。
高額療養費の適用限度額や保険料を比較をして決断することが大切です。
会社員の時には雇用保険料を負担していましたが、独立した後はこの負担はなくなります。
それと引き換えに、事業廃止をした場合、雇用保険からの基本手当等のサポートはありません。
また、前の会社の退職後に基本手当を受給している場合は、独立起業の準備に入った段階で基本手当の受給をストップする必要があります。 労働者災害補償については、原則として対象外になります。 但し、業務内容等によっては特別加入が認められる場合があります。
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家族の力を借りて節税
独立して事業を展開していく道を選んだ場合には、家族を従業員として雇って働いてもらうというのが始めの人員確保のために有用な方法です。 フリーランスをする場合であっても家族に仕事の一部を担ってもらうことによって自分の負担の軽減を図ることはよくあることでしょう。 こういったときにも家族に労働を課していると考えることができ、家族従業員として扱うことが可能になります。 独立して開業すると事業所得者として所得税の確定申告を毎年行わなければならなくなりますが、その際に家族従業員がいることによって節税をすることができます。
確定申告においては白色申告と青色申告を選ぶことが可能であり、書類の準備に若干の手間はかかるものの青色申告を選ぶことによって条件を満たせば家族従業員への給与を必要経費として扱うことができるのです。 具体的には、事業内容に照らして考えて適正な金額の給与であればよく、明らかに節税のために給与を支払ったというような形跡がなければ問題になることはあまりありません。 配偶者では86万円、それ以外の親族では50万円が最大となり、それよりも事業所得を事業専従者数に1を足した人数で除した数が小さい場合はそれが上限の値になります。
十分に収入がある場合に、配偶者と子ども二人に仕事を行ってもらえば合計で最大186万円を給与として扱い、必要経費に載せることが可能になるのです。 こういった形で家族の助けを借りた場合には節税に導くことを考えると良いのです。
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まとめ
このように、実際に独立してからの各種の手続きの内容は、 事業を始める前に全てを把握しておくべきです。 必要な届出などが終わらなければ仕事が始められないため、事業開始に遅れが生じる恐れがあります。
そのため、事前の準備として各種手続きについてその内容をリストアップし、スケジュールを組む対策が大切です。
必要な項目をリストアップしておくことにより、行うべき届出などを忘れることなくこなすことができます。 今後事業を進めていく上で、経営者として果たすべき手続きについて、責任を持って取り組む姿勢が必要になります。
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