独立開業で大切な青色申告のための届出書とは?
独立開業前は自分らしい働き方ができ、夢がかなうという高揚感があるものです。しかし現実としては華々しいサクセスストーリの裏で廃業に追い込まれたり事業が継続できなくなったりする例が後を絶ちません。
競争の中で生き残るには用意周到な事前準備が必要です。独立開業後の営業をスムーズにするために、開業までの流れと手続きをしっかり押さえておきましょう。特に知らないでは済まされないのが税務署類の提出です。個人事業主となると確定申告も自分で行わなければならなくなり、しっかりと節税の意識も持つ必要があります。
独立開業後の営業をスムーズにするために、開業手続き時に青色申告の大切さを理解しておき、必要な税務署類は忘れずに提出することが大切です。(※1)
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独立開業するのに最低限必要な書類は開業届
独立開業にあたっての提出書類と聞くと、何種類もの書類を提出しなければならないイメージを持つものですが、最低限必要な書類は開業届(個人事業の開業・廃業等届出書)のみです。
これは新たに事業を開始したとき、事業用の事務所・事業所を新設、増設、移転、廃止したとき、または事業を廃止したときに提出する届出書で「どの住所でどんな事業を始めます」と公に宣言するための書類です。手続きは非常に簡単で、開業をした場合には、必要事項を記載して納税地の所轄税務署に持って行き提出します。また届出書は国税庁のWebサイトからダウンロードまたは税務署で入手でき、書類を郵送することも可能です。
確定申告で青色申告を選択する際にも提出されていることが条件となります。(※1)
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開業届提出時のポイント
開業届を作成したら控えのコピーを取り、原本と一緒に提出します。開業届と一緒に同封した返信用封筒で、税務署から開業届の控えに収受印が押されて返送されます。この控えは労働保険に加入する際に提出を求められるので大切に保管しておきましょう。
また、開業届の提出により事業所得者となり、白色申告よりもさまざまな控除が受けられる青色申告で確定申告ができるようになります。メリットの多い青色申告を選択するために、開業したらすぐに提出するのが大切です。提出の期限は開業後1カ月となっているので独立開業後には忘れずに提出しましょう。(※2※3)
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青色申告をするための所得税の青色申告承認申請書
青色申告承認申請書は確定申告時に控除額の大きい青色申告を選択できるようになるため、独立開業後にはぜひ提出しておきたい書類です。国税庁のWebサイトからダウンロードまたは税務署で入手でき、書類を郵送することもできます。承認を得たい年の年末までに却下の知らせがなければ、承認されたものとみなされます。
青色申告では、毎日の取引を帳簿に記録しその帳簿をもとに正しい申告をすることで節税効果を得ることができます。 また家族が事業を手伝う場合には、青色事業専従者給与に関する届出・変更届出書を提出します。一定の要件を満たした配偶者や家族への給与を経費に認めてもらうことができるため大きなメリットとなります。(※1)
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所得税の青色申告承認申請書提出時のポイント
所得税の青色申告承認申請書は1月15日までに事業を開始した人はその年の3月15日までが提出期限です。1月16日以降に事業を開始した人は独立開業後2カ月以内に提出しなければなりません。
届け出をしなければ確定申告時は自動的に白色申告を選択することとなります。家計簿をつける程度の簿記方式で申告ができるものの、節税面でのメリットが受けられなくなります。税務署に2度足を運ぶこともなくなるので、開業届を提出する際に同時に提出しておいた方が良いでしょう。期限後に申請しても受理されないので注意が必要です。(※2)
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優遇が受けられる青色申告をしっかり選択
そもそも青色申告とはどのようなもので独立開業においてどんなメリットがあるのでしょうか。 個人事業主の確定申告には書類の色が白と青で区別された白色申告と青色申告があります。青色申告制度では、毎日の取引を複式簿記という、白色申告の簡易式簿記よりも複雑な方式で申告を行います。また請求書や領収書を一定期間保存する義務があり、記帳にあたっては専門知識も必要になってきます。
しかし青色申告には最大65万円の青色申告特別控除、家族への給与を経費に認めてもらうことができる特例や、純損失の3年間の繰り越し、減価償却の特例など、手間をはるかに上回る特典があります。独立開業ではこの青色申告をしっかりマスターし最大のメリットを得ましょう。(※2)
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まとめ
独立開業に向けての準備は数多くありますが、忘れてはならないのが税務署への届け出書類です。開業届と同時に忘れずに所得税の青色申告承認申請書の届出を済ませることが大切です。1年目からしっかり青色申告を選択し、1年目の総括と2年目に向けて目標を持てるようにするのが理想です。独立開業とは、今まで勤務する会社に任せていた税金の申告や納税もすべて自分の手で行うということです。
準備段階で節税の基本である青色申告のメリットを理解し、経営者の感覚を身につけておきましょう。開業届が新しいビジネスのスタートとなります。しっかり提出して最初の一歩を踏み出しましょう。(※2)
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