保育園の独立開業!必要な資金や資格を解説
子どもが好きな人、保育士として働いていてさらにやりがいがほしい人は保育園の独立開業がおすすめです。
ただし、保育園は他人の子どもを預かる責任重大な仕事です。
さまざまなトラブルを事前に想定し、対策を練っておきましょう。 わずかなミスが風評被害につながり、保護者からの信頼を失う危険性もあります。
また、開業してからあわてないように法律上の手続きもきっちりクリアし、地域から愛される保育園に成長させたいところです。
そのためにも「保育園の設立場所」「施設への投資」などの課題を明らかにして開業へのハードルを着実に乗り越えていきましょう。
この記事では、保育園の開業に必要な資格や資金、手続きなどを詳しく解説していきます。
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どんな人が保育園を開業できる?資格や資金など
保育園を独立開業するにあたり、経営者には特に資格が必要ありません。保育園開業の意志がある人間なら誰もが経営者になれます。
ただし、保護者は信用できる人物が経営している保育園に自分の子どもを通わせたいと考えます。 児童教育についての理念、情熱を持っている人間が望ましいとはいえるでしょう。 保育園の経営者にこそ資格は求められませんが、従業員の中には法律で定められた有資格者がいなければ「保育園」として認められません。 児童福祉施設最低基準第33条で保育園の規模ごとに有資格者の種類と数が定められています。
最低条件として「保育士」「嘱託医」「調理員」を園内に配置するのは絶対です。
そして、保育士の数は「0歳児3人につき1人」「1歳・2歳児6人につき1人」「3歳児20人につき1人」「4歳児30人につき1人」必要です。 手間がかかり、目が離せない年少の園児ほど保育士の人数をかけなければいけないルールが決まっています。
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小規模保育園についても知っておこう
保育園を開業するには「通常の保育園」と「小規模保育園」の2種類があります。
いずれの形態で経営するのかは、経営者の理想や資金力などに応じて決断します。
小規模保育園とは保育士が3人以上、6人未満の体制で運営されている保育園で、主に0歳から3歳未満の幼児を対象にしています。 小規模保育のメリットとしては「園児1人1人に保育士の目が届きやすいこと」です。
特に乳児期の園児はささいな行動が怪我につながりかねません。
それでも通常の保育所では保育士の数が不足していて、目を離してしまう可能性があります。 小規模保育では乳児や障がいを抱える子どもに対しても保育士が常に面倒を見られるので、保護者の安心感は強くなります。
2015年以降、小規模保育園は国の認可事業として推進されています。 問題があって保育園に通えない「待機児童」対策の一環でもあり、今後もますます必要性は高まっていきます。 独立を目指す経営者も覚えておきたい保育園のシステムです。
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保育園開業の資金を割り出そう
保育園の開業資金で必要なのは、「物件費」「保育士の人件費」「消耗品代」です。
まず物件ですが「開業できればどこでもいい」というわけではありません。 子どもが通う場所である以上、治安の悪い場所や交通量が多すぎる場所、交通機関から遠く不便な場所などはNGです。 園児も保護者も安心感を持って通えるような住所が理想であり、妥協して安い物件を購入するのはおすすめできません。
また、内装や外装の工事代も考慮に入れておきましょう。
物件の購入から工事まで、300万円前後が目安です。
次に人件費ですが、保育士を何人雇うかでまったく変わってきます。
また、経営者自身が保育士かどうかでも費用は削減できるでしょう。 3人雇うとして、年間で700万円前後の人件費がかかってきます。
トイレットペーパーやおむつ、事務用品などの費用は余裕をもって100万円を目安にしておきましょう。
そのうえ、宣伝費やネット、光熱費などは50万円以上かかってくると予想できます。 開業資金としては人件費をのぞいて450万円から500万円ほどになるでしょう。
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保育園開業にあたっての手続きとは
保育園を独立開業するまでの手続きは、決してすぐには終わりません。
長くて1年以上の時間をかけ、施設や事業内容が基準を満たしているかを審査されていきます。 保育園を開業したい人は地域の役場や都道府県に相談をし、指導のもとに「社会福祉法人設立認可申請書」を提出します。 そうすると、役所からの調査が始まります。 保育園の施設の耐久性や、消防法などの兼ね合いなどを細かくチェックされます。 周辺2キロメートル以内に同様の施設がある場合は、高確率で審査を通りません。
また、経営者へのヒアリングも繰り返し行われます。
役所での審議を経て認可が下りたら、社会福祉法人として設立登記を行わなくてはいけません。
また、社会福祉法人へ寄付する形で土地建物移転登記をします。
最後に就業規則などの事業内容を証明する書類を提出し、認められたら開業可能になります。 審議の間に問題点が発覚したら開業までの時期が延びていくので、事前に物件選びや書類作成を間違えない意識が肝心です。
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園児を集めるにはどうすればいい?
保育園とは不特定多数の顧客を相手にするタイプの事業ではありません。 集客ターゲットになるのは保育園の近隣住民に限られます。
そこで、チラシやポスターといった昔ながらの手法にも大きな効果があります。 住民の家に直接パンフレットなどを配り歩く「ポスティング作業」や「訪問営業」などもおすすめです。 無視できない媒体が地域通信や地方新聞の広告欄です。 費用こそかかりますが、確実にターゲットとなる地域の家庭に情報を発信できます。
宣伝費をかけない方法としてはSNSやブログを駆使する選択肢もあります。
また、ホームページは充実した内容にしましょう。
ホームページが味気ないと経営に不信感を持たれがちなのでコンテンツを充実させておく必要があります。 入園の仕組みや園内の様子がホームページから分かるようになっているとなおいいでしょう。
ただし、パソコンが苦手な家庭を逃がさないよう、紙媒体とネット媒体は両立させて稼動するのが理想です。
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予想されるトラブルの対策を練ろう
保育園でもっとも注意したいトラブルは園児の安全、健康に関するトラブルです。
たとえば、遊具を間違った使い方をしたり、園児同士でけんかをしたりして怪我をする可能性は常にあります。 保育士が未然に怪我を防ぐための努力をしなければいけません。 園児の数にあっただけの十分な保育士を配置するようにしましょう。
また、園児にも注意事項を繰り返し伝え、園内のルールを守ってくれるように誘導します。
怪我だけでなく、園児が孤立してしまうなどの事態にそなえ、精神的なケアも並行して行っていきましょう。 保護者からのクレームも予測されるトラブルです。
特に多いのが「コミュニケーション不足」によるクレームです。
「お絵かきをすることが分かっていたら汚れていい服を着せていた」など、連絡なしにイベントを行うと保護者のひんしゅくを買う恐れがあります。
保護者とはふだんから会話を欠かさず、保育園から発行する園内誌などでも行事予定を細かく伝えておくのがいいでしょう。
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まとめ
保育園は思い立ったらすぐに開業できるわけではなく、根気強く手続きを進めていく必要があります。
そのうえ、施設や書類に不備があれば認可が下りないことも珍しくありません。 法律家やコンサルティング会社に相談し、バックアップしてもらう経営者が多いのもそのためです。 相談料こそかかるものの、無事に開業できるメリットを思えば終始はプラスだといえるでしょう。
しかし、開業してからが保育園の本当のスタートです。 子どもたちや保護者から信頼を勝ち取り、地域の安全に貢献できるような施設を目指さなくてはいけません。
ミスがまったくない状態が「当たり前」の厳しい事業ですがやりがいはあります。
理想的な保育園になれるよう、開業準備を怠らずトラブルの種は事前に摘み取っておきましょう。
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