ポイントはここ!フランチャイズオーナーの確定申告

フランチャイズといえど、独立して店舗のオーナーになれば立派な個人事業主です。個人事業主になったからには、確定申告なども自分で行っていかなければなりません。
しかし、サラリーマン生活が長かった人などは、確定申告といっても何をすれば良いのかわからないという人も多いでしょう。ここでは、そんなフランチャイズオーナーが確定申告をするときのポイントについて解説します。
確定申告にもいくつかの種類があり、提出の仕方によっては税金の面で得をすることもあります。フランチャイズオーナーには本部に支払うロイヤリティの問題などもあり、確定申告の提出の仕方も通常の個人事業主より複雑なことが少なくありません。
確定申告で損をしないためにも、しっかりポイントを理解しておくようにしましょう。
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優遇措置が受けられる?白色申告と青色申告の違い
確定申告とは、所得税を支払うための手続きのことです。会社勤めをしている人であれば、会社がすべてを代わりにやってくれるので、自分とすれば必要な書類を提出すればそれで良かったかもしれません。
しかし、フランチャイズのオーナーになれば、いろいろな手続きを自分で行っていく必要があります。
確定申告もその一つであり、申告を怠ると追徴課税などの罰則を受けることにもなりかねないので、時期が来たらしっかりと申告を行うようにしましょう。確定申告には主に「白色申告」と「青色申告」という2種類の申告方法があります。
白色申告 | 青色申告の申請書を提出していない場合に行う確定申告制度です。2014年より、全ての白色申告者に「帳簿への記帳」「帳簿等の保存(期間5~7年)」が義務づけられたので、帳簿の作成だけでいえば青色申告と比較してそれほど手間がかかりません。 |
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青色申告 | 青色申告できる条件は、不動産所得、事業所得、山林所得のあるひとで、納税する所轄の税務署長の承認を受けた人です。フリーランスや個人事業主に限らず、サラリーマンやパートなどの給与所得者でも、上記3つのうちいずれかの所得があれば、青色申告の対象者となります。 |
普通に確定申告をしようとすると、基本的に白色申告という扱いになります。これに対して、青色申告とは通常よりも申告の手順が複雑です。
しかし、フランチャイズオーナーとして確定申告するなら、白色申告よりも青色申告がおすすめです。なぜなら、青色申告は普通の申告よりも厳しいルールを課されているだけに、税制上の優遇措置を受けることもできるようになっているからです。
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青色申告をすると何が優遇されるの?
白色申告に比べて、青色申告は申請の手順がより複雑です。細かいお金の流れを把握しておかないと、そもそも青色申告で確定申告をすることはできないため、日々のお金の流れをしっかりと帳簿につけておくなどの対策は欠かせません。
領収書をしっかりとまとめておき、出費されるお金を経費として計算しておく必要があるので、帳簿管理の知識とノウハウを身に着けておくことが青色申告をする際の基本です。このように、青色申告をするとなると面倒な手順を踏まなければなりませんが、その分だけさまざまな優遇措置を受けることができるようになります。
たとえば、白色では申告した所得金額のうち10万円を超えてしまった分は控除されませんが、青色申告の場合は最大で65万円まで控除適用の対象にすることができます。65万円までは課税の対象から外すことができるため、白色申告よりもお得に税金を支払うことができるのです。
ただ、青色申告をするには事前の申請が必要になります。せっかく帳簿で記録をつけていても、申請を忘れてしまうと青色申告できなくなってしまうので注意しましょう。
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帳簿管理は本部がやってくれる?
フランチャイズにおいては、会計についての処理は本部がやってくれることもあります。本部がそれぞれの店舗に対して会計簿記サービスを提供してくれることも多く、フランチャイズオーナーとしてはそれにしたがって確定申告をすれば良いことになります。
売上や仕入、人件費や水道光熱費など、店舗の運営に関わる費用に関しては、本部によって会計処理が行われて帳簿が作られます。この会計帳簿は青色申告をする際にも利用できるため、帳簿についての知識があまりないのであれば、本部によって作成された会計帳簿を使って青色申告してみても良いかもしれません。
しかし、本部による会計処理は、基本的にその店舗内で使われた経費のみを対象にしています。
しかし、フランチャイズ経営は店舗以外にもさまざまな経費がかかります。たとえば、オーナーが車を使って買い出しをした場合のガソリン代、事業のためにしか使わない携帯電話の料金、店主としてのご近所づきあいで発生した町内会費などの諸経費など、店舗経営には店舗以外で使われる経費もたくさんあります。
本部が作成した帳簿にはそうした経費までは含まれないため、確定申告をするときは本部の帳簿だけを参照するのではなく、オーナー自身も独自に必要経費を把握しておくということが大切です。
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ロイヤリティの取り扱いに注意する
フランチャイズにおいては、本部に対してそれぞれの店舗がロイヤリティを支払っています。こうした形態はフランチャイズに独特の事柄であるため、確定申告をする際もロイヤリティの取り扱いには注意しておきたいところです。ロイヤリティの支払い方は具体的に3つの種類に分類できます。
1つ目は、売上歩合方式です。この方法では店舗の売上にパーセンテージをかけてロイヤリティが計算されます。
2つ目は粗利分配方式で、売上歩合方式との違いは(売価-仕入原価)で求められる粗利益にパーセテージをかけるという部分です。
3つ目は定額方式で、売上や粗利とは無関係に毎月定額のロイヤリティを支払うという方式です。
もちろん、ロイヤリティに関する会計処理は本部の会計帳簿サービスでもやってくれますが、フランチャイズによっては会計帳簿サービスなどを行ってくれない場合もあります。その際は、自分で会計処理を行う必要がありますが、ロイヤリティの会計処理は方式によって科目も変わってくるので、しっかりとロイヤリティの取り扱いについて理解しておきましょう。
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フランチャイズ加盟金は経費になる?
フランチャイズには、他の個人事業主にはない独特の経費があります。どの費用を経費に算入できて、どの費用を算入することができないのか、経験の浅いフランチャイズオーナーにとっては悩みどころでしょう。中でも、フランチャイズ加盟金を経費にできるのかということに悩むオーナーも少なくありません。
そもそも、加盟金を経費として扱うことができるのでしょうか。フランチャイズとの契約期間が1年を超える場合は、加盟金を繰延資産として計上する必要が生じます。フランチャイズ加盟金はノウハウなどを提供するための一時金という名目で支払われます。
しかし、一時金であっても、加盟金の場合は一度支払ったら返還されることはありません。そのようなお金は繰延資産して扱われ、原則として5年間の償却期間で経費に計上されるということになります。
ただ、繰延資産として計上するためには、経営指導やノウハウの提供の内容や期間について書かれている契約書を用意しなければなりません。フランチャイズ契約が1年以上になる場合は、しっかりその旨の記載された契約書を用意しておくようにしましょう。
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税理士に任せることも手段の1つ
確定申告には複雑な手続きも多くなるため、税理士に処理を依頼するのも損をしないための手段です。税理士は会計処理の専門家であるため、安心して確定申告を任せることができるでしょう。
しかし、税理士にもさまざまな専門分野があり、依頼する税理士によっては気をつけた方が良いこともあります。
税理士に依頼することになれば、当然その分だけお金もかかることになるため、依頼する人を選ぶ際はくれぐれも注意してください。とりわけフランチャイズオーナーの場合、他の個人事業主とは違うところも少なくありません。
また、フランチャイズにもコンビニや飲食店などさまざまです。特殊なことも多いフランチャイズの確定申告は、経験不足の税理士だと効率的な処理をしてもらえないことも考えられます。そのため、依頼する際はできるだけ経験豊富な税理士に任せるように気をつけましょう。
コンビニだったらコンビニ、飲食店だったら飲食店と、フランチャイズにはそれぞれ独特の事情があります。そういった事情に精通していないと、円滑な会計処理もできません。そのことに注意して、税理士選びをしてみましょう。
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まとめ
フランチャイズオーナーの確定申告では、自分自身でも帳簿についてしっかり把握しておくことが大切です。
しかし、独立開業してから間もなく、また初めて確定申告をするというときは本部のアドバイスを参考にすることも大切です。確定申告のイロハについて知らないときは、本部が提供してくれる会計帳簿サービスが大いに役立ちますし、オーナーからのさまざまな質問に対して的確なアドバイスをしてくれるフランチャイズ本部も少なくありません。
また、個人事業主の確定申告をサポートしてくれる会計ソフトを積極的に利用してみるのも1つの方法でしょう。税理士に依頼してみても良いですが、その際はコストとの兼ね合いも考えなければなりません。
確定申告については、勉強すれば自分でも損をすることなくできますから、勉強の意味も込めてまずは自分でチャレンジしてみると良いでしょう。
※1. 【FC media】フランチャイズオーナーとして独立・開業! 確定申告で注意・・・
※2.【フランチャイズの窓口】独立後の確定申告、気になるポイントまとめ
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