開業費と繰延資産とは？処理方法について解説

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開業費とは？

開業費とは、開業する前の準備にかかったお金です。場所の下見に行った際の調査費や、器具や材料などの購入費はもちろん、事業の打ち合わせをした際の飲食代も開業費に含まれます。 帳簿の項目では「開業費」を選択し、かかった金額を記載しましょう。 経費のように利用できる開業費ですが、帳簿上では資産として扱われます。 開業前に使用したお金で事業を続けることが可能になり、その年度だけの経費ではないと考えられるためです。

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繰延資産とは？

繰延資産は、代金をすでに支払い済みか、支払う義務が決まっており、今年度だけではなく翌年度以降も使用する資産を指します。

資産の科目で処理した後、毎年少額ずつ償却していく経費です。

繰延資産には、会計上と税法上の2種類があります。

会計上の繰延資産は、創立費・開業費・開発費・株式交付費・社債等発行費です。

開業費は、年度の違いに関係なく事業に影響を与える費用であるため、繰延資産に含まれます。

しかし、1点10万円以上の固定資産は開業費にできないので注意しましょう。

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開業費の償却年数はどのくらい？

任意償却は、その年の売り上げに合わせた金額の調整が可能なため、非常に便利です。 例えば、赤字になりそうなときは償却金額を0円にして繰り越し、資産に余裕のあるときは全額償却するということもできます。

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帳簿を付けるときは？

開業費は、金額をまとめて処理するのではなく、明細ごとに分けるとよいでしょう。金額の内訳も備考欄に記録しておくと、後で思い出しやすくなります。

また、開業費として処理した領収書はしっかりと保管しておくことが必要です。帳簿では、開業費は借方に、支払った金額は貸方に記入します。 事業を始める前は資産に現金がないため、貸方勘定科目は「元入金」の科目で仕訳しましょう。

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開業費を償却するには？

開業費を償却するタイミングに規定はありません。会計上の資産であるため、決算の際に任意の金額を償却しましょう。 損益を考慮してから償却額を決められますが、青色申告と白色申告の場合で考慮するポイントが異なります。 青色申告の場合、赤字を3年間繰り越せるため、開業費の償却を行ってもあまり差し支えありませんが、白色申告の場合は赤字を翌年に繰り越すことができません。

そのため開業費の償却を行うと、赤字の額が膨らんでしまう可能性があります。 白色申告を行っている場合は、慎重に償却額を決めた方がよいでしょう。

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まとめ

開業費は、事業を始める前の準備に使用した金額を資産として繰り越すことができます。 決算のときに、償却する金額を自由に決められる点も大きなメリットです。 開業費を繰延資産として使用するには、しっかりと帳簿に記録することが重要になります。処理の方法に不安があれば、税理士などに相談してもよいでしょう。 また、開業費を償却すると資金繰りに悪影響になる場合もあるので注意が必要です。 開業費を償却する際は、経営や資金状況に合った金額を償却していくとよいでしょう。