【フランチャイズ契約とは】どこよりも簡単に解説!絶対に確認すべき5つのこと
これからフランチャイズの契約をしようとするとき、私は不安でいっぱいでした。
逆に全く不安がないという人もいます。
もしメンタルが強いなら良いことです。でも、リスクが見えておらず、危ない面もあります。契約後のトラブル相談はとても多いのです。
この記事では【フランチャイズ契約とはどういう契約なのか知りたい】気持ちに、日本一わかりやすい説明でお応えします。
さらに【契約する前に絶対に確認すべき5つのこと】をご紹介します。
不安症な私ですが、しっかり確認したことで安心して契約できました。
事業を始めてから、「うわっ」と困ることも起きました。
でも想定の範囲内。契約前から色々想定していたので、焦らず対応できましたよ。
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フランチャイズ契約とは?【日本一簡単に解説】
これからあなた(加盟店)は、本部と協力して事業をしていくのですよね?経営者同士、タッグを組むわけですが、協力して事業を行うにはルールが必要。
フランチャイズ契約とは、本部と加盟店の間のルールを取り決めて合意するものです。
では、実際にどのようなルールに合意するのでしょうか?
・本部が加盟店に対して、何をどのように【提供】するのか?
・加盟店が本部に対して、どれだけの【対価】をどのように支払うのか?
大きくは上記の2つです。
この2つを実際の形にするために、様々なルールがあります。
次に、本部から【提供】されるものと、加盟店が支払う【対価】を、少し具体的に見てみましょう。
【本部から提供されるもの】
・ブランドを使用する権利
・ノウハウを利用する権利
・指導・援助を受ける権利
【加盟店が支払う対価】
・毎月のロイヤリティ支払い
・その他の支払い
『これらの権利と支払いを実際にどうやって実現していくのか。
実現を妨げる出来事があった場合はどうするのか。』それがルールであり、契約の中身です。
1-1.大切なこと
フランチャイズ契約は、「事業者 対 消費者」の契約ではありません。
「事業者 対 事業者」の対等な契約という扱いです。
消費者は弱い立場なので、場合によってはクーリングオフで契約を解除できますよね。
フランチャイズ契約では、弱い立場として法律で守られることはありません。
だから・・・
・わからない部分を残さない。納得するまで質問する。
・本部企業以外からも情報を入手して、客観的に判断する。
対等とはいえ、本部が優位なことがほとんど。徹底的に納得して契約することが大切ですよ!
▼まだまだ検討段階の人は、失敗しないようこちらの記事もご覧ください。
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実際の契約書・記載事項
あまり細かい内容まで見るのも辛いと思うので、こちらは見たい人だけ見たい時にご覧くださいね。
▼契約書見本(中略部分あり)
引用:加盟店契約書|国税庁HP
▼契約書に盛り込まれる内容(一例)
では今から、「絶対に確認すべき5つのこと」をお伝えします!
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フランチャイズ契約で絶対に確認すべき5つのこと
1.契約期間 と 売上予測・収益予測
2.支払うお金
3.中途解約・契約解除
4.店舗運営
5.その他の大切なこと
まずは「契約し、その後脱退」したオーナーさんのリアルな体験を、飛ばし見で結構ですのでご覧ください。
【オーナーが実体験から得た教訓】
- 契約書は徹底的に納得しないと失敗する!
- 自分の目で他加盟店の様子を確かめないと失敗する!
こちらの動画はコンビニなど大手ではなく、本部が強すぎない小さなフランチャイズの例です。
でも、このオーナーさんが契約に際してに取られた行動は、非常に参考になると思います。
おお!イメージが掴めました!じゃあ、みなさんも僕と一緒に「絶対確認すべきこと」を勉強していこう!
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【確認 1】契約期間 と 売上予測・収益予測
「いつまでこの店舗のオーナーができるのか?」「どのぐらい儲かるのか?」は、事業を行っていくにあたって根本的な部分です。
安心して契約するためにも、必ず自分から確認してください。
4-1.契約期間
・契約期間の見誤りから、必要な資金を間違って資金繰りがめちゃくちゃに。
・契約更新したいのにできない。
3年、5年などの大まかな期間だけでなく、以下の内容もについても理解するまで説明を受けましょう。契約更新時の予想外の出来事に困らなくて済みます。
・どの時点で契約が始まるのかなど、算出方法。
・契約更新は?「自動的に更新」?「再度合意」して更新?
契約更新については、どちらかが更新拒否しない限り更新される「自動更新」の場合が多いです。
【一般的な契約期間】
これが一般的、というのはありません。
1年、3年、5年、10年以上など、様々です。
業界によっても異なります。
たとえば、飲食は5年、コンビニは10年以上が多いです。
先程動画でも出てきた買取業など、業界が小さい場合は1〜3年と短い契約が多くなっています。
4-2.売上予測・収益予測
・考えていたより収益状況が遥かに悪く、廃業に追い込まれる。
びっくりするかもしれませんが、本部が提示する売上予測・収益予測は、そんなに正確なものではないんです。
あくまで目安です。
・どのような計算でその予測結果になったのか?
・条件が近い加盟店の売上・収益状況(実際に見に行く、データを見る)。
・他の同業店の売上・収益状況。
・その他、店舗周辺の環境など自分なりに調査。
いざ始めて見ると、売上が全く予測と違う!というトラブルは、よくあるんですよ。
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【確認 2】支払うお金
フランチャイズオーナーとして事業を行うからには、本部への「対価」はつきもの。
本部に対して「どのようなお金をどれだけ支払うのか」しっかり把握しましょう!
5-1.ロイヤリティ
・予想よりロイヤリティが高いことが後から判明して、利益が全く出せない。
本部に対する支払いの最たるものはロイヤリティ。
基本的には毎月支払うものになります。
そう思われるかもしれません。
ですが、ロイヤリティに関するトラブルは起こっています。なぜでしょうか?
【算出方法を理解していないのが原因】です。
算出方法には様々あります。月の収支が赤字でもロイヤリティを支払う算出方法もあるので、店舗経営に大きく影響を与えますよ。
5-2.その他の費用
・想定していなかった費用が必要となり、大きな負担に。
・開業できなかったのに加盟金を返してもらえない。
特に、【加盟金はトラブルになりやすい】ので注意してください。
加盟金はフランチャイズ加盟時に支払うもの。
一般的にブランド・ノウハウ使用の許諾に対する対価です。加盟金は普通、何があっても返してもらえません。
ところが、契約を結ぶ前に「加盟します!」という意思を伝えた時点で、加盟金の一部を支払うことが近年増えています。
結局契約せず開業しなかった場合に返還されるのかは、必ず確認しておいてください。
・どのような場合に何をいくら支払うことになるのか?
・支払い・返還の範囲を明らかにする。
【その他の費用】
加盟金、保証金、研修費、システム使用料、宣伝広告費、設備メンテナンス費、更新費など。
中途解約の場合には違約金。加盟店に違反があった場合には損害賠償。
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【確認 3】中途解約・契約解除
契約途中でフランチャイズを脱退したくなった場合、中途解約となります。
これから頑張るぞ!というときに、解約なんて考えないですよね?ですが、熱くなっているときほど冷静に。
いざ始めてみると出てくる問題や、あなた自身の気持ちの変化もあるかもしれません。
6-1.中途解約
・本部が不満で中途解約したいのにできない。
・経営不振で解約した結果、想像もしていなかった高額な違約金が追い打ちに。
中途解約に関しては、トラブルが本当に多いです。
中途解約できるできない、違約金はあるのかどうかなど、トラブルの種が盛りだくさんなのです。
日本フランチャイズチェーン協会へのトラブル相談でも最も多い相談の一つとなっています。
参照:相談件数(2020年度)|日本フランチャイズチェーン協会HP
・中途解約できる契約なのか?
・違約金は発生するのか?条件と金額は?
6-2.他の契約との連動は?
・中途解約した時に、他の契約で思いがけない多額の支払いが発生する。
と思われたかもしれませんが、以下の契約も結ぶ場合があります。
これらの契約は、フランチャイズ契約が終了したときに、一緒に終了することがあります。
当然、中途解約すれば、すべての契約が途中で終了します。
その結果、違約金が発生したり、リース残金の支払債務が残ることになります。
・他契約の契約書に、フランチャイズ契約と連動して契約終了する旨の記載はないか?
6-3.契約解除
・予想外に契約解除され、事業を失い、しかも損害賠償を支払うことになる。
本部側からの契約解除もあります。加盟店が違反行為を行った場合です。
本部は企業全体で利益を出すため、ブランドイメージを守らなければなりません。
違反行為で企業の信用を落とせば、損害賠償を請求されます。
・どのような行為をすると違反行為となり契約解除されるのか?
・損害賠償額はいくらか?
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【確認 4】店舗運営
いざ店舗を運営していくと、「これはやりやすい!」と思うことや「これは困るなぁ…」ということが出てくるでしょう。
想定外の事態に陥らないためにも、できる限り事前に把握しておきましょう!
7-1.指導・援助
・本部からのフォローが想定より少なく、本部のノウハウが活かせない。
スーパーバイザーと、どれぐらいの頻度でコミュニケーションを取れるのかは大切です。
研修やマニュアルが充実しているかも確認しておきましょう。
【スーパーバイザーって?】
本部から派遣され、加盟店を回ります。
主な仕事は、加盟店オーナーの指導と相談。
本部と加盟店の間に入って、より円滑に事業が進められるよう取り持ちます。
7-2.テリトリー制
テリトリー制は、加盟店同士で客を取り合わないよう、近くに加盟店を出店することを制限するものです。
テリトリー制が設けられていれば、あなたの店舗近くに新たな店舗は出店されず安心です。事業の行く先に大きく影響することなので、必ず確認しておきましょう。
・テリトリー制はあるのか?
・ない場合、近くに新たな出店がある場合に事前連絡はあるのか?
7-3.その他店舗運営に必要な詳細
・詳細を聞いていなかったため、店舗運営の様々なところで困りごとが頻発する。
日々の店舗運営に関わってくる様々なことも、事前に確認しておきましょう。
・服装や店舗デザイン、仕入れ方法など店舗運営に関わる様々なこと。
・商品供給のルールに、加盟店が不利になるような強制や制限がないか?
・商標の利用条件、利用範囲。
・立地条件についての詳細。店舗に来る顧客はどの範囲に住んでいるか(商圏)。
・オーナーの裁量はどこまでか?どのような制約があるか? など
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【確認 5】その他の大切なこと
ご紹介してきた4つには当てはまらないものの、重要な確認事項をご紹介します。
競業禁止や守秘義務などです。
8-1.競業の禁止・守秘義務
・契約終了後に同業種で事業を継続できなくなる。
・他社に秘密事項を漏らして損害賠償を請求される。
これらは主に、契約終了後に関わってくる規定です。
フランチャイズ契約では普通、一定期間の競業禁止規定が設けられます。
簡単にいうと、フランチャイズ脱退後に本部のノウハウを利用して似たような事業をするのは禁止ですよ、ということです。
通常守秘義務の規定もあり、脱退後、他社に秘密事項を漏らすのは禁じられます。
漏らすと損害賠償を請求されるので注意しましょう。
・競業禁止規定の有無。
・ある場合、適用される期間や禁止される業務の範囲。
・守秘義務の具体的な内容。
▼中途解約あるいは契約解除でしょうか。
競業禁止の問題は大丈夫だったのか気になりますね。
8-2.法定開示書面
・事前に見ていた法定開示書面と契約書の内容が違うことに、後から気づく。そして、契約書の内容が優先されてしまう。
フランチャイズ展開する企業は、インターネット上に法定開示書面を公開しています。法定開示書面とは、「会社概要」「契約書の要約」を加盟したい人に向けてわかりやすくまとめたものです。
法律により公表が義務付けられています。
※公表義務があるのは小売業・飲食業のみ。
参照:中小小売商業振興法11条|e-Gov法令検索
注意が必要なのは、法定開示書面にはなかった項目が契約書に追加されている場合。
契約書と法定開示書面の内容が違う場合、優先されるのは契約書の内容となります。
・法定開示書面と契約書の内容を比較し、違いがあれば事前に確認しておく。
法定開示書面はこちらのサイトで閲覧できます。
情報開示書面|日本フランチャイズチェーン協会HP
※すべての企業が掲載されているわけではありません。
8-3.経営理念
・店舗を運営していく中で、やっていることが自身の価値観とかけ離れているジレンマを抱える。
契約前に必ず行っておきたいのが、「トップまたは部門責任者との面談」です。
ここで経営理念をしっかりと再確認しておいてください。
事業を行っていくにあたり、あなたが考えていることと実際にやらなければならないことの方向がかけ離れていると、事業を続けていくのは辛いものになってしまいます。
本部企業がしっかりしている場合、トップ(または部門責任者)との面談は行われることが多いです。
確実に良い加盟店を見抜くためです。
・トップまたは部門責任者と面談を行い、経営理念を確認。
実際にトラブルで裁判になった例を知りたい人は、こちらの記事をご覧ください。
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【知って安心】相談先
どれだけ情報収集しても、初めてのことは不安が大きいものです。
どう働くのか、金銭の状態がどうなるのかは、生活の基盤に関わる大きな問題。なおさら安心したいですよね。
フランチャイズ契約の悩み事、不明点を相談できる場所は、意外とあります。
契約内容をしっかり理解できているのなら、そのまま契約しても問題ありません。
ですが、もし少しでも不安があるなら上記の場所に相談をしておきましょう。
相談してもなお不安であれば、弁護士への相談も検討しましょう。
これを読まずに契約していたらと思うと、恐ろしいです…。
事業を始めるからには、自分の身は自分で守らないといけませんね!
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まとめ
【フランチャイズ契約の概要】を簡単に説明し、【契約前に絶対確認すべき5つのこと】もご紹介してきました。
・フランチャイズ契約とは、協力して事業を進めるにあたって、本部と加盟店の間のルールを取り決め合意するもの。
・徹底的に納得してから契約することが非常に重要。
・契約前に確認すべき5つのことは「契約期間と売上・収益の予測」「支払うお金」「中途解約・契約解除」「店舗運営」「その他の大切なこと」。
大きなことに挑戦するのだから、落ち着いて判断ができないこともありますよね。
そんな時、この記事で【安心】を手に入れていただけましたら幸いです。
「フランチャイズで頑張りたい!」その気持をぜひとも形にしてほしいです!
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投稿者:plus
- 2022.03.24 投稿
- 2024.10.11 更新