許可証があればリサイクルショップは開業できる!
街中で多く見かけるようになったリサイクルショップですが、いざ開業をしようとしたときにどういった準備をすればいいのか迷ってしまうものです。
ここではリサイクルショップを開くために必要な行政手続き、仕入れルートの確保や集客方法についてみていきます。
またスタートしてから手堅く経営をしていくためにも、資金計画もしっかりと立てておく必要があります。
開業までに片づけることは多いものの、1つ1つをきちんと処理していけば大丈夫です。
開業までのスケジュールをきちんと立てて、余裕を持って取り組んでみましょう。
同業他社に差をつけて、しっかり繁盛する店作りをするためにも基本的な部分を身につけながら開業準備を整えていってください。
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「古物商許可証」の取得は管轄の警察署で!
リサイクルショップを開くためには「古物商許可証」を取得する必要があります。古物商とは古物営業法にもとづいて、中古品を顧客に販売する業者や個人のことを指します。中古パソコンや中古自動車といったものを販売したり、金券や古本を販売したりするのもすべて古物商の許可が必要となります。ただ個人で不用品をネットオークションやフリーマーケットで販売する分には許可は必要ありません。あくまで第三者から買い取って、それを販売することを事業として営む場合に必要となります。申請手続きは営業所を管轄している警察署で行います。
自分で手続きをすることも可能ですし、行政書士など専門家に依頼をすることもできます。古物商は免許ではなく許可なので、6カ月以上営業を継続しない場合には許可証を返納する必要があります。申請にかかる費用は手数料として19,000円で、申請のためには住民票や身分証の提示、営業所の賃貸借契約書のコピーなどが必要となります。
行政書士に依頼する場合には実費でかかる手数料の他に、報酬として5万円程度と別に交通費がかかります。許可申請では取り扱う商品によって、13種類から選んで登録をします。必要に応じて選択できますが、登録を行わなかった品目は取り扱えないので注意が必要です。
申請から許可が下りるまでは1カ月程度かかるので、それまでは開業ができないことも注意しておきましょう。
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初期投資はいくら?補助金や助成金を活用した資金計画
開業のために必要な資金はお店の規模や扱う商品の種類によっても異なりますが、安定的な経営のためには約500万円程度は必要です。例えば、都内で路面沿いの立地で売り場面積25坪、駐車スペース2台の物件であれば営業所の賃貸借契約に敷金や礼金、仲介手数料などを含めて150万円程度はかかります。
そして棚を購入したり、仕入れのための軽トラックの用意や看板の設置をしたりなどの設備や工事費で150万円程度必要です。あとは取り扱う商品によっても異なりますが仕入れ代金として100万円程度、開店前の準備期間の人件費や開店後2名のスタッフを雇い続ける費用などで80万円程度といった感じです。
またチラシを印刷したり、ホームページを立ち上げたりする宣伝費用として20万円程度は見積もっておきたいため、総額で約500万円程度が必要となります。できるだけ開業時の資金は多いに越したことはありません。リサイクルショップは商品を仕入れては売って、売っては仕入れることの繰り返しですので常に資金がショートしないように注意を払う必要があります。初めから目一杯に資金を使ってしまうのではなく、取り扱う商品などを見直して無理のない経営を心がけましょう。必要に応じて日本政策金融公庫などに融資の申し込みをするのも検討してみてください。
また、開業時には国や地方自治体から受けられる補助金や助成金もあります。「創業促進補助金」では最大で200万円までの補助金、「小規模事業者持続化補助金」は販路開拓を行うことを条件に上限50万円までを補助してもらえます。申請には募集期間に応募する必要があるので、専門家などに依頼してみるのも検討してみましょう。補助金や助成金は「返済不要」のものなので、受給できるものはできるだけ受給しておくことで、自己資金を手元に多く残せます。資金計画を立てるときには、自己資金や金融機関からの融資だけではなく、補助金や助成金も活用してみましょう。
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品ぞろえのコツと販売する形態
リサイクルショップを経営していく上で大事なことは、特に「品ぞろえ」の部分です。この部分をどうするかで店舗の印象やコンセプトもずいぶんと変わってきます。念頭に置いておかなければいけないのは、リサイクルショップは売れてはじめて売り上げが立ち、利益が発生するということです。50万円で仕入れた物を100万円で売ると考えたとしても、実際に売れなければ仕入れ代金の50万円はいつまでも回収ができずに、資金繰りが苦しくなってしまいます。開業をしてまもなくのころはあまり値の張る物を扱うよりも、手ごろな価格で商品がどんどん回転していくような商品を扱ってみましょう。
薄利多売となってしまいますが、いろいろな商品を取り扱っているうちに目利きもできるようになり、次第に高価な商品も扱えるようになります。販売の形態としては実店舗で販売する形態と無店舗で販売する形態に分けられます。無店舗販売型は自ら保管場所を持たずに「道具市場」と呼ばれるリサイクルショップ業者の仕入れ場所を利用する方法です。この場合は販売をインターネットで行い、商品の保管や仕入れを道具市場で行うことになり、実店舗を出店する場合と比べて初期費用をかなり抑えることができます。
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ネットショップなどでインターネットを活用!
インターネットを通じて物を購入するのが一般的になっているため、リサイクルショップの経営もネット上での活動を考える必要があります。店舗で販売をすると同時に、ネットショップを開設して同時に販売するのも売上アップに役立ちます。また単に販売をするだけではなく、買い取りサービスなども設けることによって顧客から直接商品を仕入れる方法もあります。広告や宣伝の部分でも、チラシなどの印刷物だけではなく、ネット広告を活用した集客を考える必要もあるでしょう。
インターネットは使い方次第で、繁盛店へと押し上げる大きなカギになる可能性があります。集客や販売を全面に出すよりも、商品の解説や使い方動画などを作成することによって、消費者が求めている情報を配信していく姿勢も大切になってきます。インターネットでの活動は継続して地道に行っていくことが大切ですので、無理のない範囲で情報を配信していきましょう。基本的なwebサイトを作っておけば、24時間お客さんを集めてくれる営業マンとして、ショップの宣伝や販売に役立つはずです。webサイトを構築する費用は依頼する業者によって異なるものの、10万円程度の費用がかかります。時間的に余裕がある場合には、その後の更新や管理のことも考えて、自分で立ち上げてみるのも1つの方法です。
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店舗運営の基盤となる仕入先とスタッフの確保
リサイクルショップの運営には安定的な仕入れ先の確保が欠かせません。開業してからすぐに押さえておきたいのが「道具市場」です。道具市場とは、リサイクルショップを営む業者同士が商品を持ち寄って競りがかけられる場所のことです。また商品の保管もしてくれるため、営業所の保管スペースとあわせて活用することで、店舗運営をスムーズすることができます。
電子機器や家電製品、家具や工具などさまざまなものを取り扱っています。1万円ほどの年会費を支払えば自由に出入りができ、多くの業者や市場関係者と交流を持てます。道具市場は地域によっていくつかあり、ルールや商習慣もさまざまです。まずは勉強をさせてもらうといった姿勢で参加をしてみましょう。
そして、商品の仕入れと並行して店舗の販売スタッフを確保することも大切です。アルバイト雑誌に広告を出したり、インターネットで広告を出してみたりしましょう。店舗の運営時間にあわせて、適切な人材配置を行うこともリサイクルショップを成功させるには大切なことです。人材を確保する上での注意点は「勤務時間」の面です。開業時には経営者が仕入れに出かけることも多いため、不在としている時間をきちんと任せられるスタッフを確保しておく必要があります。接客や販売などである程度の経験があるスタッフを採用するように心がけましょう。また、土日祝日などには普段よりもお客さんの来店が見込まれるため、休日などにも働けるスタッフを募っておくことも大切です。
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立地を選ぶ基準と有効な集客方法
テスト店舗を構えるときに心がけておきたいことは、車の乗り入れがしやすい路面沿いに店舗を構えるということです。これは店舗を訪れるお客さんのためでもありますし、仕入れなどでトラックを出し入れする機会も多いので路面沿いの物件を選ぶようにしましょう。また路面沿いであれば、看板も目立ちやすく広告効果を発揮しやすいといえます。多くの商品を取り扱う場合には、できるだけ保管スペースの多い物件を選び、売り場と保管場所をきちんと分けておくことが大切です。また初めて来店する人も気軽に立ち寄れるように、お店の目玉となる部分やコンセプトをしっかりと宣伝してみましょう。何でも取り扱うリサイクルショップなら、そのことを全面に押し出すべきですし、ゴルフ用品など特化したものを扱うなら専門店として宣伝していくことが大切です。集客において大切なことは、お客さんがリサイクルショップを利用しようと思ったときにいかに思い出してもらえるかということでしょう。
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まとめ
リサイクルショップを開業するまでには何かと時間がかかる部分もあるため、開業までのスケジュールには余裕を持っておきましょう。特に「古物商許可証」は申請から実際に許可が下りるまでには1カ月程度かかるので、それにあわせて開業のスケジュールを組み立てておく必要があります。また金融機関などから資金を借り入れる場合には、融資のタイミングも考慮しておきましょう。
お店を開いてからだと販売や仕入れに追われてしまいがちですので、できるだけ開業前に済ませられることは済ませておくのが無難です。道具市場やネットショップなども活用して、基本的な店舗運営の計画を練り上げておきましょう。アイデアと工夫次第では多様な形態のお店作りが可能ですので、自分のこだわりを実現する店舗を作っていきましょう。
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